札沼線末端区間に行ってきました ~2018年8月旅行②~
廃止前に乗っておこうシリーズ、続いては札沼線末端区間。非電化区間である札沼線北海道医療大学~新十津川間は、現在1往復のみの運行となっており、いずれ廃止に至ることがほぼ確定となっている状態である。
新十津川駅。住宅や病院が立ち並ぶ町並みに突如として現れる。(新十津川駅・2018/08/31)
新十津川駅は滝川駅から4.3km、バスで15分ほどの距離のところにある無人駅である。滝川駅は30分に1本特急列車が行き交う特急街道であるのに対し、ここ新十津川駅を発車する列車はわずか1往復。列車が来ない間は屋根もない単線のホームが寂しそうにしている。
乗客を出迎える「ようこそ新十津川へ」の看板。10年ほど前からあるそうだ。(新十津川駅・2018/08/31)
駅舎内では最後のひと踏ん張りとでも言わんばかりに地元住民による入場券の販売やプロモーションビデオの上映などが行われており、ちょっとした観光センターのようになっていた。
新十津川駅に入線するキハ40系。待ってましたと言わんばかりにシャッター音が鳴り響く。(新十津川駅・2018/08/31)
9時28分、大勢のファンがカメラを構える中、この駅を発着する唯一の列車が現れる。列車に乗ってきた客らで駅はあっという間に賑やかに。単線の頼りないホームの上はちょっとしたラッシュのように人で溢れていた。
列車は1往復。発車時刻表にポツリと寂しく書かれた「00 石狩当別」という文字が悲しさを感じさせる。(新十津川駅・2018/08/31)
30分ほどの停車時間を経て、10時丁度に列車は来た道を引き返していく。
終着の石狩当別駅までの1時間強、乗降する客は数人ほどしかおらず、多くが札幌方面への始発列車のある北海道医療大学駅まで乗り通していた。
もうこの地域では鉄道は頼りにされていないようだ。